2.分詞の形容詞的用法「叙述用法」
2.1 不完全自動詞の主格補語になる場合:S V C
2.1.1 不完全自動詞+現在分詞
2.1.2 不完全自動詞+過去分詞
2.2 他動詞の目的格補語になる場合:SVOC
2.2.1 目的格補語が現在分詞の場合
2.2.1.1 知覚動詞+目的語+現在分詞〉
2.2.1.2 〈catch/find+目的語+現在分詞〉
2.2.1.3 〈使役動詞など+目的語+現在分詞>
2.2.1.4 〈don’t like/want+目的語+現在分詞〉(否定文が普通)
2.2.2 目的格補語が過去分詞の場合
2.2.2.1 〈知覚動詞+目的語+過去分詞〉
2.2.2.2 find+目的語+過去分詞
2.2.2.3 〈使役動詞、etc.+目的語+過去分詞〉 haveとget以外のもの
2.2.2.4 〈would like, want, need etc.+目的語+過去分詞〉
2.2.2.5 〈order+目的語+過去分詞〉Oを~されるよう命令する
2.2.3 have [ get ] + 目的語+過去分詞
2.2.3.1 〈~される[被害]〉:haveが一般的で、過去分詞に強勢が置かれる。
2.2.3.2. 〈~してもらう[使役]〉:have, getに強勢が置かれる。口語ではgetの方がよく使われる。
2.3 第5文型の目的語と目的格補語の関係
2.4 第5文型の受動態
2.4.1 知覚動詞 see, hear
2.4.1.1 keep/leave
2.4.1.2 find/catch
2.4.1.3 order
2.1 不完全自動詞の主格補語になる場合:S V C
2.1.1 不完全自動詞+現在分詞
現在分詞が不完全自動詞の補語になった場合、この不完全自動詞は進行形のbe動詞の変形と思えばよい。
[運動] go ~ing ~しながら行く、come ~ing ~しながら来る
[持続] keep ~ing ~し続ける
[状態] sit ~ing ~しながら座っている、lie ~ing ~しながら横たわっている
[変化] become ~ing ~になる
<例文>
She was crying. 彼女は泣いていた。
↓変形
She went crying. 彼女は泣きながら行った。(運動)
She came crying. 彼女は泣きながら来た。(運動)
She kept crying. 彼女は泣き続けた。(持続)
She sat crying. 彼女は泣きながら座っている。(状態)
She lay crying. 彼女は泣きながら寝ていた。(状態)
→分詞が不完全自動詞の主格補語になった時には、その分詞は間接に主語を修飾する。
<その他の例文>
He came running into the room. 彼は部屋に走りこんできた。
I kept laughing for half-an-hour. 私は30 分間も笑い続けた。
2.1.2 不完全自動詞+過去分詞
過去分詞が不完全自動詞の補語になった場合、この不完全自動詞は受動態のbe動詞の変
形と思えばよい。
[状態] seem(look/appear)+感情動詞の過去分詞:~のように見える
lie(leave/remain/keep)+過去分詞:~のままである
stand+過去分詞:~して立っている
feel+過去分詞:~だと感じる
[持続] keep+過去分詞:~し続ける
[動作] get+傷害動詞( hurt・killed・damaged)の過去分詞:~を被(こうむ)る
[変化] become (get)+過去分詞:~になる
My mother looked surprised at me. 母は私を見て驚いたように見えた。
He stood terrified on the spot. 彼はその現場でおびえて立ちすくんでいた。
I felt bored by her long speech. 私は彼女の長いスピーチに退屈した。
We should keep informed so as not to be deceived by an evil-minded money broker.
私達は腹黒い金融業者にだまされないように逐次情報を得るべきだ。
She got hurt during the game. 彼女はその試合中に怪我した。
I got tired of the work. 私はその仕事が嫌になった。
Nobody got killed in the train crash. その列車衝突事故で、誰も死ななかった。
You’ll get arrested for speeding. スピード違反で逮捕されるよ。
They will get married next October. 彼らは来年の10月に結婚します。
We got exhausted after hard work. 重労働の後で我々は疲労困憊(こんぱい)した。
She got drunk after drinking only a glass of beer. 彼女はビールを一杯飲んだだけで酔っ払った。
2.2 他動詞の目的格補語になる場合:SVOC
2.2.1 目的格補語が現在分詞の場合
2.2.1.1 知覚動詞+目的語+現在分詞〉
see O~ing Oが~しているのを見る
hear O~ing Oが~しているのを聞く
feel O~ing Oが~しているのを感じる
smell O~ing Oが~している臭いがする
I saw an old woman crossing the street. 私は老婆が道を渡っているところを見た。
I saw an old woman cross the street.
私は老婆が道を渡るのを見た。〈知覚動詞+目的語+動詞の原形〉
※上の文の意味の違い:原形不定詞は動作が完結していることを意味するので、渡るのを初めから終わりまで見たことになる。現在分詞は動作、行為の途中を見たことを意味し、完結するまでは見ていない。この例文では、渡っている途中を見たことを意味する。
She felt tears running down her cheeks. 彼女は涙がほほを落ちるのを感じた。
I smelled/smelt something burning in the kitchen. 台所で何かが焦げている臭いがした。
※その他 watch, notice, observe 等も補語に現在分詞を従える。
2.2.1.2 〈catch/find+目的語+現在分詞〉
catch O~ing Oが~しているところを見つける
find O~ing Oが~しているところを見つける
I caught him trying to creep out of the room.
彼が部屋からこっそりと出ていこうとするのを見つけた。
I found her drinking my cognac. 私は彼女が私のコニャックを飲んでいるのを見つけた。
2.2.1.3 〈使役動詞など+目的語+現在分詞>
have O~ing Oを/に~させておく
set O~ing Oを/に~させる
start O~ing Oを/に~し始めさせる
keep O~ing Oを/が~するままにしておく
leave O~ing Oを/が~するままに放置する
get O~ing Oを/に~させる
He has a taxi waiting for me. 彼は私のためにタクシーを待たせてくれています。
She kept us waiting outside for a long time.
彼女は私たちを外で長く待たせておいた。
Don’t leave the baby lying on her stomach. 赤ん坊をうつ伏せのままにしないように。
2.2.1.4 〈don’t like/want+目的語+現在分詞〉(否定文が普通)
not like O ~ing Oに~してもらいたくない
not want O ~ing Oに~してもらいたくない
I don’t like you talking with your mouth full.
君が口に食べ物を一杯にして話しをするのは好きでない。
I don’t want you wearing a short skirt. 君にミニスカートをはいてもらいたくない。
2.2.2 目的格補語が過去分詞の場合
2.2.2.1 〈知覚動詞+目的語+過去分詞〉
see O ~ed Oが~されるのを見る
hear O ~ed Oが~されるのを聞く
I heard my name called. 私の名前が呼ばれるのを聞いた。
I saw a man caught by a police officer. 男が警察官に捕らえられるのを見た。
He heard the music played by the violinist.
彼はその音楽がそのヴァイオリニストによって奏でられるのを聴いた。
2.2.2.2 find+目的語+過去分詞
find O ~ed Oが~されているところを見つける
I found a man caught by a police officer. 男が警察官に捕らえられるのを見つけた。
2.2.2.3 〈使役動詞、etc.+目的語+過去分詞〉 haveとget以外のもの
make O~ed Oが~される
leave O~ed Oを~のままにしておく/放置する
keep O~ed Oを~のままに保つ/しておく
I managed to make myself understood in English.
どうにかして英語で通じさせることが出来た。
I couldn't make myself heard in the crowded street.
込み合った通りで私は自分の声を聞こえさせられなかった。
He left the truth unsaid. 彼は真実を言わないでいた。
They kept all the windows closed. 彼らは全ての窓を閉めたままにしておいた。
We should keep ourselves informed so as not to be deceived by an evil-minded money broker.
私達は腹黒い金融業者にだまされないように逐次情報を得るべきだ。
2.2.2.4 〈would like, want, need etc.+目的語+過去分詞〉
would like O~ed Oを~してもらいたい
want O~ed Oを~してもらいたい
need O~ed Oが~される必要がある/Oを~する必要がある
I would like this broken watch fixed by him.
この壊れた時計を彼に修理してもらいたい。
We want the group members watched by the police.
私は警察にそのグループのメンバーを監視してもらいたい。
I need this shirt washed. このシャツは洗ってもらう必要がある。
2.2.2.5 〈order+目的語+過去分詞〉Oを~されるよう命令する
He ordered the room swept swiftly. 彼はその部屋が迅速に掃除されるよう命じた。
=彼はその部屋を迅速に掃除するように命じた。
2.2.3 have [ get ] + 目的語+過去分詞
2.2.3.1 〈~される[被害]〉:haveが一般的で、過去分詞に強勢が置かれる。
getは体の一部分や所有物などが、偶発的な事故で被害を受ける場合に多い。
I had my purse stolen. 私は財布を盗まれた。
I got my leg broken in the accident. 私は事故で足を折った。
2.2.3.2. 〈~してもらう[使役]〉:have, getに強勢が置かれる。口語ではgetの方がよく使われる。
I had my shoes fixed. 私は靴を修理してもらった。
I’ll have the hole in the wall fixed. その壁の穴を修理してもらおう。
Get the bed sheets changed. ベッドのシーツを替えてもらいなさい。
I’m getting a new house built. 家を建ててもらう予定
2.3 第5文型の目的語と目的格補語の関係
目的語と目的格補語の関係が、①能動であるか ②受動であるかを吟味すると、おのずと目的格補語が現在分詞か過去分詞か(原形)不定詞がわかる。
I saw a man caught by the police officer. 男がその警察官に捕らえられるのを見た。
目的語と目的格補語の意味関係を考える: A man was caught by the police officer.
➞男が警察官によって捕えられた〔受動の関係〕
I saw the police officer catch a man. 〈知覚動詞+目的語+動詞の原形〉
目的語と目的格補語の意味関係を考える: The police officer caught a man.
➞警察官が男を捕えた〔能動の関係〕
He heard the music played by the violinist.
彼はその音楽がそのヴァイオリニストよって奏でられるのを聴いた。
目的語と目的格補語の意味関係を考える: The music was played by the violinist.
➞音楽がヴァイオリニストによって演奏された〔受動の関係〕
He heard the violinist play the music. 〈知覚動詞+目的語+動詞の原形〉
目的語と目的格補語の意味関係を考える: The violinist played the music.
➞ヴァイオリニストが音楽を演奏した〔能動の関係〕
I found a frog caught by a snake. 私はカエルがヘビによって捕らえられるのを見つけた。
目的語と目的格補語の意味関係を考える: A frog was caught by a snake.
➞カエルがヘビによって捕えられた〔受動の関係〕
I found a snake catch a frog.
目的語と目的格補語の意味関係を考える: A snake caught a frog.
➞ヘビがカエルを捕えた〔能動の関係〕
would like this broken watch fixed by him. この壊れた時計を彼に修理してもらいたい。
目的語と目的格補語の意味関係を考える: This broken watch is fixed by him.
➞壊れた時計が彼によって修理される〔受動の関係〕
I would like him to fix this broken watch.
目的語と目的格補語の意味関係を考える: He fixes this broken watch.
➞彼が壊れた時計を修理する〔能動の関係〕
We want the group members watched by the police.
私は警察にそのグループのメンバーを監視してもらいたい。
目的語と目的格補語の意味関係を考える: The group members are watched by the police.
➞グループのメンバーが警察によって監視される〔受動の関係〕
We want the police to watch the group members.
目的語と目的格補語の意味関係を考える: The police watch the group members.
➞警察がグループのメンバーを監視する〔能動の関係〕
I had[got] my shoes fixed by him.
目的語と目的格補語の意味関係を考える:My shoes were fixed by him.
➞私の靴は彼によって修理された〔受動の関係〕
※haveは目的格補語に「原形不定詞」をとり、使役の意味を表すが、getは「~させる、してもらう」の意味を表す時、目的格補語に「to-不定詞」をとる。→ get+O+to~
I had him fix my shoes.〈使役動詞+目的語+動詞の原形〉私は彼に靴を修理してもらった。
I got him to fix my shoes. 私は彼に靴を修理してもらった。
2.4 第5文型の受動態
「知覚動詞、使役動詞、keep/leave、find/catch、order, etc.+目的語+目的格補語」を受動態にすると、「be動詞+過去分詞+目的格補語」になる。
2.4.1 知覚動詞 see, hear
I saw her running.
→She was seen running by me.
I heard the song sung by an opera singer.
→The song was heard sung by an opera singer.
2.4.1.1 keep/leave
She kept us waiting outside.
→We were kept waiting outside by her.
I left the door unlocked.
→The door was left unlocked by me.
2.4.1.2 find/catch
I found the grass burning.
→The grass was found burning by me.
We caught the rabbit shot by a hunter.
→The rabbit was caught shot by a hunter. (ぎこちない表現)
2.4.1.3 order
We ordered the room cleaned swiftly. [書]
→The room was ordered cleaned swiftly by us.