5. 仮定法現在( Subjunctive Present )
5.1 that 節中の仮定法現在
5.1.1 「提案・要求・決定・命令」等を表す動詞後のthat-節中で仮定法現在が使われる。
5.1.2 間接的に要求や願望の気持ちを伝える名詞・形容詞を用いた「It is + 形容詞・名詞+that-節」構文のthat-節中で仮定法現在が使われる。(アメリカ式)
5.2 願望を表す仮定法現在 古い慣用表現で、助動詞mayが取れた形
5.1 that 節中の仮定法現在
「提案・要求・決定・命令」等を表す動詞や「重要・必然」等を表す形容詞のあとに続くthat-節中において仮定法現在が使われる。
5.1.1 「提案・要求・決定・命令」等を表す動詞後のthat-節中で仮定法現在が使われる。
この用法は主にアメリカで用法であり、イギリスではshouldを使うことが多い。
要求する insist
提案する suggest, propose
決定する decide
要求する demand, desire, ask, require, request
勧め recommend, urge, advise(忠告する)
取り決めるarrange
命令する order, command
I suggested that he start early. 彼に早く出発するよう提案した。
= 英: I suggested that he should start early.
A lot of Diet members insisted that he resign as prime minister at once.
= A lot of Diet members insisted that he should resign as prime minister at once.
多くの国会議員が、彼は直ぐに首相を辞任すべきであると要求した。
※insist, suggestなどの動詞のthat-節中に仮定法現在と直説法が使われる場合とで意味が異なる。
He insisted that I pay the bill.
彼は私に勘定を払うよう要求した。
He insisted that he was innocent.
彼は自分が無罪だと言い張った。
He suggested that the trip be postponed for a week.
彼は旅行を1週間延期するよう提案した。
Are you suggesting that I am wrong?
君は私が間違っていると暗に言っているのですか。
5.1.2 間接的に要求や願望の気持ちを伝える名詞・形容詞を用いた「It is + 形容詞・名詞+that-節」構文のthat-節中で仮定法現在が使われる。(アメリカ式)
望ましい desirable,
きわめて重要な necessary, important, essential, urgent, vital, crucial,
適切な appropriate,
賢明な、勧められるadvisable
この場合もイギリスではshouldを使ことが多い。(形容詞11-1参照)
It is necessary that he ( should ) go there at once.
彼はすぐそこへ行く必要がある。
It is desirable that the document ( should ) be returned to her immediately.
その書類は直ちに彼女に返されるのが望ましい。
5.2 願望を表す仮定法現在 古い慣用表現で、助動詞mayが取れた形
( May ) God save the Queen! 女王陛下万歳。
( May ) Classicism be damned. 古典主義など、くそくらえだ。
( May ) [God] Damn the smog!いまいましいスモッグだ。
God forbid that 仮定法過去 ・・・ということが絶対にないように
God forbid I lost all money.お金がすべてなくなるようなことがないように。
【参考】if節の仮定法現在
If …原形…,S+…will( shall ) + 原形….
現在または未来に対する不確実な想像や疑いを表す。仮定法現在は常に原形が用いられるべきものであるとされてきたが、いまでは、慣用的な表現か、擬古体の文や格調を重んじる文を除いてはまれで、直説法現在が用いられることが多い。(1.1解放条件と同じ)
If any person be found guilty, he or she shall have the right of appeal. [法律の文体]
何人も有罪の判決を受けた場合は、控訴する権利を有する。